留学先のフロリダで、クラブに行きたくてたまらないのに年齢制限(18歳以上)に引っかかり、フェイクID作戦も失敗した後、遂に深夜のパーティへの潜入に成功!念願の“クラブ気分”を味わって舞い上がっていた16歳の私。しかし、ホームスティ先のママに夜遊びがバレて大変なことに!しかもママに私の不良行為を告げ口した犯人は仲良しの女友達、キーシャだということが発覚!
「なんでなんでなんでぇ!?」
と頭がハテナマークで埋め尽くされる私に、キーシャは言い放った。
「貴方に神のご加護を!」と…。
キーシャはかなり熱心なクリスチャンで、初めて一緒に遊んだ日から、私はキーシャの“超イイコ”な個性(?)に衝撃を受けた。恋バナの最中に突然、
「結婚するまで絶対にバージンを守る様に!!」
というアドバイスを頂いたからだ。私は、
「ォ、ォ、ォッケー…。メイビー…。」
としか答えられなかったけど。(笑)そして前々から私が「クラブ行きたぁい!」発言をする度にキーシャは顔をしかめていた。そんなキーシャの価値観を私は一応尊重し今まで何も反論しないできたけれど、今度という今度は私も黙っちゃいなかった。だってキーシャのお節介のせいでママは超怒ってて、次夜遊びしたら日本に強制送還するって脅してくるんだから!
「私がたまにはパーティしたっていいじゃない!キーシャには関係ないでしょ?それになんで神様が怒るわけ?」
キーシャは、悲しそうな顔して私に言った。
「明日、私と一緒に教会に来れば分かるから。リリーはまだ、救われてないだけなのよ。可愛そうに…。」
「・・・・・・。はいっ?」
唖然としている私をキーシャが優しく抱きしめてきたもんだから、余計にびびった。(笑)と、同時に私の好奇心に火が付いた。よし。教会に行って、キーシャの信仰の根拠を突き止めてこよう!
「キーシャ!何やってんの、あの人!????頭おっかしいんじゃないの?」
次の日の夜。その教会では10代キッズのための会が開かれていた。そこにいるほとんどのキッズは、その教会常連のクリスチャン。初の訪問者の私は、皆に「ウェルカム!」と大歓迎された。私は“牧師さんがいて皆がお祈りする”というような会を想像していたのだけど、広い部屋の中では20代後半のお兄さんがキッズ相手にアルコールやドラッグ、セックスの危険性を話していた。私もそこでお兄さんの話を聞いた。隣に座っているキーシャが横目で私の方を見ているのが分かったから、私が反省していると思われるのがなんだかシャクだったので、わざと“別に~”って顔を作ってみたりしていた。だけど本当は、パーティーで実はお酒を飲んでいた私は、ちょっと反省していた。と、その時!お兄さんが大きな声で言った。
「さぁ!皆、先週約束したものは持ってきたかな?」
ぽつりぽつりとキッズたちが立ち上がり、持ってきたCDをお兄さんに手渡した。
お兄さんは集めたCDをその場で、な、なんとバットで叩き割ったのだ!!!!!
私は叫んだ!!
「キーシャ!何やってんの、あの人!????頭おっかしいんじゃないの?」
キーシャは満足げに答えた。
「汚い言葉が入ってるヒップホップのCDを割ってるのよ♪」
第6話へ続く・・・
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