16歳。私はフロリダに留学中だった。アメリカという国は、ガキにはとことんつまらない場所である。
車がなければ、買い物にも映画にも、もちろんクラブにも…、というか何処にも行けやしない。(アメリカのガキやお金のない大人が“ストリート”にこだわるのは、車がないため家の前の道にいるしかない、という悲しい現実が一枚噛んでいる。)フロリダ州では16歳から免許が取れるが、当時私も友達もまだ免許を持っていなかった。だから、クラブに初めて足を踏み入れた、記念すべき初クラビンは、“友達のお母さんの送り迎え付き”というイキガリタイ年頃真っ盛りの16歳にとっては、とても屈辱的なデビューとなった。(笑)
「オーマイガーッ!」彼女の視線の先にあったのは・・・
私達が向かったのは、クラブといっても、夜中のイベントに入れて貰えるはずもなく、夕方から始まる“ティーンナイト”。つまり13~17歳のガキ用のパーティだった。
薄暗い照明、爆音のHIPHOP、踊り狂う黒人たち。一瞬「おぉ!」と興奮したものの、暗い室内に目が慣れてくると、周りにいるのは小学6年生くらいのガキの中のガキばかり!16歳の私たちが、どうやら最年長のようだった。
突然友達が叫んだ。「オーマイガーッ!」彼女の視線の先にあったのは、壁に両手をつけて体を90度に曲げ、これでもかっ!ってくらいにお尻を突き出した女の子と、そのお尻に向かってバックの体制で腰を振っている男の子!!!!両者とも、推定年齢13歳弱!!これは、若さゆえの過ちなのか。または、21歳以上は完全にガキ扱いするアメリカ社会への恨みなのか。セクシーダンスを完全に履き違えた勘違いダンサーズに目が点・・・。
友達のお母さんが運転する車に乗って家に帰りながら、私と友達は後ろの席で、お母さんにバレない様にメモを書きあった。
「16の私たちがこんな風にガキ扱いされるなんて最低」
「もう、こんな屈辱耐えられない」
「そうだ。免許を取ろう!」
「そうだ。知り合いに頼んでフェイクIDを作ろう!」
「そうしよう。」
第2話へ続く・・・
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